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保険会社の安全性~責任準備金組入率~
前回まで、ソルベンシーマージン比率と格付けという保険会社の安全性を示す指標のお話をしてきましたが、今回はもう一つの目安として、「責任準備金組入率」について紹介したいと思います。
まず、責任準備金とは、契約者に対し将来の保険金支払いを行うために積み立てておく準備金のことで、保険業法により、この積立が義務付けられているお金のことを言います。 この法律で義務付けられている積立を、しっかりと出来ているかどうかを見れば、その会社の経営状態の健全性が分かります。 <保険会社の責任準備金> 生命保険会社は、決算で損益計算書を作成するとき、前年度の金額を一旦、全額戻し入れて、今年度の金額を繰り入れるという操作をします。 例えば、前年度が1000億円で、今年度が1010億だとすると、一旦、1000億円を全額引き出し、10億円をプラスして1010億円にして、貯金しなおす、というイメージです。 この差額の金額が、「繰入額」などと表示されます。 破綻した大和生命の場合、2002年~2005年まで、責任準備金の繰入額が億単位で見た場合、ない期間が続き、2006人には1億円組み入れていますが、2007年には再び0に落ち込んでいます。 つまり、「積立」が出来ていない状態だったのです。 <責任準備金組入率> 責任準備金を多く組入れる必要がある保険を多く取り扱っているところは、特に注意が必要です。 組入額を多くする必要がある保険とは、主に「貯蓄性」がある保険です。 具体的には、 ・貯蓄性の高い保険(養老保険、終身保険、個人年金など)を多く取り扱う会社 ・法人向けの商品率が高い会社 ・変額年金保険専業の保険会社 これに該当する会社で、責任準備金の組入れが出来ていないとなると、要注意です。(10%未満になったら要注意でです。) <責任準備金組入額を見るには> 生命保険協会が発表している、「各社決算発表」で見ると、各社の決算報告が出ています。 その中の「責任準備金組入額」を探すと、分かります。 <まとめとして> あくまでも目安ですが、安全指標として、ソルベンシーマージン比率は800%以上、格付けはA以上、責任準備金組入率は40%以上、ある保険会社は、かなり健全といえるでしょう。 日本国内では、現在のところ、5社、この全ての基準を満たしているところがあります。 保険会社選びにおいて、「財務の健全性」は非常に重要です。 注目すべき点について、覚えておくと良いでしょう。
by fp-k
| 2009-07-25 15:15
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